Sonatine08 11/28/2009
Sonatine08
穏やかな日
「おはようございます!女王様」
「ん……」
カーテンが開けられ、太陽の光が部屋中に広がる。
あの後泣きながら寝てしまったせいで瞼が重い。
「わ!大変!どうなされたのですか!?すぐに濡れタオルを持ってきます!」
従者の様子を見る限り、目は相当酷いことになっているらしい。
しかしふと疑問に思う。
あんなメイドいただろうか?
「お待たせいたしました!これで冷やして下さい」
「ん……ありがとう」
金髪のメイドから受け取ったタオルを目に当てる。
ひんやりとして気持ちがいい。
微かにハーブのような匂いまでする。
「ところでお前は?」
「はい!アサギと申します!今、お部屋の片付けをさせていただいているのがジュリ、もうすぐお食事を持ってくるのがマユラです」
「よろしくお願いいたします!」
眼鏡をかけたメイドが箒を持ったまま近づいてそのままベッドに腰をかけた。
「お前がジュリか?」
「はい!ちょっと失礼しますね」
そう言いながらジュリはカガリのおでこに手を当てると安心したように微笑んだ。
「少しお顔が赤いかと思いましたけど、熱は無いようですね」
そうこうしているうちにショートカットのメイドが朝食をトレイに乗せてやってきた。
「おはようございます。今朝は飲み物は何になさいますか?」
「お前がマユラか?」
「はい!もう自己紹介終わっちゃったんですか!?」
「大丈夫!マユラが一番ドジだってちゃんと言っておいたから」
「えーっ!?それはアサギでしょ?嘘言わないで!カガリ様が信じちゃうじゃない!」
目の前で繰り広げられるあまりにも平和で呑気な光景に思わず笑みが零れる。
「ははっ」
「やだ!ほら!カガリ様に笑われちゃったじゃない!」
「カガリ様、始めに言っておきますが私達セイラン家の血縁なんです」
「セイラン……の?」
ウナト・エマ・セイランは父王亡き後パトリックに近づいて急激に勢力を伸ばしている大臣だ。
元々由緒ある家系の出ではあるものの、金に汚く、横領や賄賂の強制など悪質な行為が目立ったため、ウズミ王から僻地へと追いやられていた。
そのためパトリックに取り入り都へと帰ってきた後にも、カガリに対する心象は良くない。
「でもウナト氏やユウナに言われて来たんじゃありません!私達、マーナさんに言われて来たんです。カガリ様には傍に味方がいないから行って欲しいって……」
「マーナに?」
思いがけないところで懐かしい名前が出てきたて驚いた。
「私達の家、マーナさんの家の近所なんです。だから小さい頃からマーナさんにはお世話になっていて……よく木の実の入ったケーキとか焼いていただきました。姫様に作る前に試作だって言って」
「……ラズベリーの……?」
「はい!オレンジも!」
小麦粉と砂糖の焦げる匂い
季節の果物の甘酸っぱい香りと味
幼い頃、マーナとアスランとアスランの母上と一緒に作ったケーキ
どうしても手伝いたがった自分のせいで、見目は良くなかったけれど味は美味しかった
「うっ……」
また涙が溢れる。
懐かしくて
暖かくて
嬉しくて
でも少しだけやっぱり哀しくて
「カガリ様っ―」
「ありがとうっ……ありがとう……」
「いいからもう泣かないでっ―」
気がつけばアサギもジュリもマユラ皆泣いていた。
それがこんなにも幸せで―――
また少し涙が出てしまった。
→09
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そしてすっかりアスランの事を忘れるカガリ^^
有限不実行すみません・・・
ちょっとフラッシュが作りたくなって昨夜から取り付かれたように作成→失敗→作成→失敗・・をくりかえしてました(涙
どうやらフリーソフトで作れるファイルの大きさを越えているみたいです・・・(号泣
自分のしたいことがフラッシュでは難しいようなので、別の動画ソフトに切り替えてまた勉強しなおさなきゃいけない様子・・・ ・・・ ・・・脳みそ限界だよwww
脳細胞が活性化しているのではないかと思う今日この頃です・・・
続きも早くUPしたいです・・
でも動画も作りたい・・
漫画も描きたい・・
・・・いろいろじったんばったんしているかもしれませんが暖かく見守ってくださると嬉しいです;;
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