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「どうかしたのか?」
「いえ、フレイに会って…」
「すごい偶然だなあ!一緒のテーブルにしてもらおうか?」
「あ!いえその、彼女にも連れがいるみたいで…」
「彼女すっごい美人だもんな~!その幸運な連れは一体誰だ?もしかして同じ会社の奴か?」
「ハイネ先輩!」




例えばこんな出会いでも僕は君に恋をする 7
     欺瞞





それほど広くはない店内で目立つ彼女達を探すのはそれ程難しい事ではなく、寧ろ今まで気付かなかった方が不思議なくらいだった。
すぐに見つけるとハイネ先輩は小さく驚きの声を上げた。
自分も振り返って見てみればこちらの席からは彼の後姿しか見えない事に何故だかほっとした。

「おっ!?アスランじゃないか!さすがもてる奴は違うなあ」
「彼、やっぱりもてるんですか?」
「ああ、受付のミーアちゃんに庶務のメイリンちゃん、秘書課のラクス・クライン嬢に…」
「先輩!も、もういいです!」

いずれも美人で名高い強豪揃いだ。
各々の顔を思い浮かべ自分と比べては酷く落ち込んだ。

―?
何故私が落ち込まなくてはならないんだ?
関係ないじゃないか!

さっきまで美味しかったはずのワインが不味く感じる。
胸の奥の黒い靄を誤魔化すようにグラスを一気に煽ると食道をひんやりとした感覚が通り過ぎる。

「アスハ、ペース速くないか?大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。これくらい」
「本当か?」
「もちろんです!先輩ももっと飲みましょう!」
「あ、ああ」

ここは食事を楽しむ店であってお酒に呑まれるような店じゃない。
分かっていても分かりたくなくて飲み進める。
ハイネ先輩に申し訳ないから酔っ払うような無様な真似はしたくはない。
けれど短時間の間に体に取り込まれたアルコールは体中に染み渡り体と脳の自由を奪っていく。

何だか疲れた。

それは今日に限らずここの所ずっと。

体が、脳が休んでしまえと信号を送る。





全てが霞み曖昧な世界の中で携帯の音がする。

そして誰かの話し声。






「はい、ヴェステンフルスです。え?今からですか?まいったなあ。俺、今彼女とデートしてるんですけど。はいはい分かってます」





     機運





頭を掻きながらその人はテーブルにやってきた。

「やあ」
「ハイネ先輩…」
「2人にとっても申し訳ないお願いがあるんだけど…アスハが酔い潰れたみたいで…タクシーで家まで送ってやってくれないか?」
「先輩は?」
「部長から野暮用の電話が入ってな」
「え?今から仕事なんですか!?」
「まあ、仕事とはいっても接待のアシストだけどな」
「お疲れ様です…」

ハイネ先輩は申し訳ないけど頼むと言って一万円を差し出した。

「これ、釣りはいらないから。悪いな」


「さて、どうする?」

後ろ髪引かれるように時折振り向きながら立ち去るオレンジの後姿を見送ってから、緑の瞳を見詰めた。

「私は貸し一つでもいいわよ」
「では有難くそうさせていただきます」
「…本気なの?」
「もちろん」
「本気ならいいけど遊びだったら許さないわよ。カガリは本当に本当はすっごく真面目だからそっちが遊びのつもりでも割り切るなんて出来ない子よ?覚悟はあるの?」
「…それは俺も同じですよ。だから頂いて行きます」

顔は笑っているけれど目は全く笑っていない。
それでも、この期に及んで私は迷っていた。
カガリを彼に預けていいのかどうか。

「…ハイネ先輩には何て言う気?」
「それはまだ分かりません」
「カガリを泣かす事だけは許さないわよ!」
「…努力はします。が、約束は出来ません。俺はここの所ずっと諦め続けてきました。4つも年下の新人の俺はハイネ先輩と比べてどう考えても頼りないし分が悪いでしょう?」

初めて聞く彼の本音。

「でも…少しでも可能性があるのなら…それに賭けてみたい」
「ちょ、ちょっと待って!」
「大丈夫、無理強いなんてしませんよ。ちゃんと大切にします」

にっこりと微笑む顔に冗談の色は見えない。
そして有無を言わさない強引さ。

「貪欲なのね」
「貪欲?違いますよ、本当に欲しい物はそれほどたくさんあるわけじゃない。ただ、俺はそんなに諦めが良くないんです」



欲しいものは欲しい。


だから諦めない。


諦めたら全てはそこで終わるから。


タクシーを見送りながら風に吹かれて絡まりそうになった髪を手で抑える。
外気の寒さはもうそれ程厳しくは無い。
春が、もうすぐそこまで来ていた。








To be continued.
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他人を思いやる気持ちは大切だと思うけど、自分の意見をちゃんと主張するのも大切ですね。

しかしデートで酔い潰れるってどうよ!?しかもイタリアンレストランでww
ありえねー!という意見はスルーでww
次回お持ち帰りされて食べられちゃうのか否か!



☆お知らせ☆
今日からしばらくネット落ちします。
ので・・レス、巡回したりコメ入れに行ったり・・出来ません・・うう・・ぐすぐす・・オアシスに行けないよう(号泣
その間、更新は携帯から何か短文でもいいからしたいなあ・・と思っています。
(出来れば「例えば~」の更新したい!出来るかな?したいなあ・・)
みなさま!帰ってきたらまた構ってください!!

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