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※この話はあまり幸せな話ではありません。
不幸かどうかは微妙な気もしますが・・素直にハッピーエンドとはいえない話です。
それでもよろしければどうぞ。








PICK STAR <手のひらの星> 4


「ただいま…」

ゆっくり家の扉を開ければ目の前に足が2本。
見上げれば父が仁王立ちでこちらを睨んでいた。

「カガリ、最近毎日どこへ行っているのだね?」
「えっ!?ど…どこへって……学校で…す…」
「当分学校には行かなくて良い。出来るだけ家にいなさいと言ってあるだろう!」
「でっでも、友達と約束しちゃって…!」
「…変な匂いの友達だな?」

父親に体の匂いを嗅がれて慌てて後ずさる。

「そっそんな事無いぞ!?」
「…そうか?」

訝しむ父親から逃げるように自分の部屋に入るとどきんどきんと高鳴る胸を両手で押さえた。
狼と会っているなんて知られたら大変な事になるに違いない。


胸の音があまりにも大きくて家の扉の開閉音に気が付くことは無かった。


カガリの父親はカガリが部屋に戻ったのを確認すると同時に家を出てカガリの匂いを辿って行った。
すると真新しい娘の匂いは一つの洞穴へと続いていた。

しかしそこにはカガリの匂いよりもっと強い匂いが充満していて、全身に緊張が走る。

カガリに付いていた微かな匂いがはっきりとした正体を現す。

大変だ!

頭の中で煩く鳴り響く警告音に体が硬直する。
一刻も早く家に帰らなければ、そう思い引き返そうとするも足を一歩進める前に強く大きな力で体を押さえつけられ痛みに声が漏れる。

「うぐっ…!」
「ふん、この辺りに毎日兎があわられるというのは本当だったか」

地面に押さえつけられ背に鋭い爪の感触を感じ血の気が引いていく。
身じろぎ一つ許さない絶対的な力の差が絶望を引き連れてくる。
それでも抜け出そうと必死にもがくも手や足は土を掻き出すだけでこの身を自由にはしてくれそうもない。

家ではカガリが待っている。

自分がいなくなったら、誰があの娘を護ってくれるのか?

一人にさせたくない。

一人で生きさせたくない。




洞穴の外で何事か起こっている気配がする。
足を引き摺りながらも慌てて外へ出てみれば狼が兎を捕まえて、今まさにその命を奪おうとしているところだった。


「イザーク!何している!?」
「何って兎狩りだ。貴様こそ久しぶりだな、最近見かけないからくたばったかと思っていたぞ」
「兎っ…?待てっ!」


最悪の事態を想定しながらイザークの足元を覗き込むと、あの兎では無い事に胸を撫で下ろす。


「何だ?人の獲物を横取りするつもりか?」
「いや、そんなつもりはない。悪かった」
「ふん、じゃあな」

見知らぬ兎を咥え去る仲間の姿を見て、もう自分は兎だけは食べることが出来ないかもしれないと思った。

こんな自分は狼と言えるだろうか。

明らかに自然の摂理に反している感情に自分でも戸惑いを隠せない。









To be continued.
続きはこちら☆
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